2004年10月10日(日)

「戦争と平和 それでもイラク人を嫌いになれない」(高遠菜穂子・小学館)

確か8月頃だったと思う。会社にあった「日経ビジネス」をたまたま読んでいたら、高遠菜穂子さんのインタビューが載っていた。経済誌にしてはずいぶんまた変わったひとを選んだなぁと思ったのだが、読んでみるとなんとなく納得してしまった。物言いが実にはっきりしている。拘束事件についての真相は、当時あれだけ騒がれたにも関わらずほとんどわからない(関心をもたれない)のだけど、もし小泉首相の言い分と高遠さんの言い分を比べたとしたら、間違いなく高遠さんの方を信じてしまうだろう。そういう説得力が彼女の言葉には含まれていた。

この本を読んで一番印象に残ったのは、拘束されていた場所の1つの民家での描写だった。その民家には老人と青年