読書日記(ブルックフィールドの小さな家)
by 鈴木 宏枝
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ブルックフィールドの小さな家(ぶるっくふぃーるどのちいさないえ)
原題Little House in Brookfield読んだ日2002.4.4
著者Maria D Wilkes(マリア・D・ウィルクス)訳者土屋京子画家(N/A)
出版社福音館書店出版年月日2001.11.30原作出版年1996
感想 キャロラインがあの「母さん」だと思うと、美しいものや言葉への憧れなどもさもありなん。イライザやヘンリーは、あの叔父さん叔母さんたちだなあ。大きな森シリーズと違って、ジョゼフら「兄」たちの存在が大きくて、個人的な憧れが満たされた気分。
 キャロラインは5歳のわりにいかにも口調が大人っぽいし(これは翻訳のせいかも)、メアリーに通じるいい子ぶりが、それこそいい子すぎるように思った。それよりも、負けん気の強いマーサの方が物語では光っている。そしてそれよりも、連れ合いを亡くしたおかあさんの気持ちにさらに共感してしまう。年のせい?
 メイベルおばあちゃんでも、このシリーズでも、ロッキーリッジのシリーズでも、やっぱり大きな森シリーズにはかなわない、と個人的に思う。そのone and allの気持ちはいったいどこからくるのだろう。とはいえ、このブルックフィールドのシリーズも、きっと追いかけて読んでしまうだろうという確信もある。ものづくりや家庭の暖かさなど、雰囲気はとてもいい。インディアンの描写は、シリーズが進むにつれてコアになりそうで、そこも興味深い。


鈴木 宏枝
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